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2024.02.23

  • 健康

果糖の取りすぎが子孫の病気を増やす!?

みなさま、こんにちは

まにわクリニックの馬庭です

果物や野菜、フルーツジュース、ハチミツなど、さまざまな天然、食品コーラやジュースなどの清涼飲料や、お菓子やスイーツなどの加工食品に多く使用されている果糖(フルクトース)

今回は親がフルクトースを多く摂取していると、子供の病気が増える可能性があることを示唆した研究結果をご紹介します。

1. 果糖はどのような食品に入っている?

果糖は果物や野菜、フルーツジュース、ハチミツなど、さまざまな天然の食品に含まれています。

もちろんフルーツの取りすぎやはちみつをたくさん使用すると、果糖の摂取量は増えてしまいますが、現代社会において最も果糖の摂取源となっているものは加工食品です。

コーラやジュースなどの清涼飲料や、お菓子やスイーツなどが代表的な食品です。

ジュースやコーラなど清涼飲料や菓子類などの加工食品の多くに「果糖ブドウ糖液糖」や「ブドウ糖果糖液糖」が甘味料として使われています。

果糖ブドウ糖液糖は、果糖(フルクトース)とブドウ糖(グルコース)を主成分とする異性化糖で、工業的に安定して生産でき、価格が安いので、多くの食品に利用されています。

以前から果糖ブドウ糖液糖による健康被害が懸念されていたため、米国などの食事ガイドラインは、甘い清涼飲料やお菓子などからフルクトースを摂り過ぎないよう推奨しています。

2. 親の果糖摂取と病気

果糖の過剰な摂取が、親子間でメタボリック症候群を引き起こすことがわかっており

「親の果糖の過剰な摂取が、子供や子孫の自律神経機能障害と心代謝系障害の引き金になる可能性がある」

という仮説の元に、今回ご紹介する研究が行われました(Int J Obes. 2024;48:284-287.)。

今回の研究では、ラットを用いて
①水に10%の果糖を混和して60日飼育(果糖グループ)
②普通の水を60日与える(コントロールグループ)

にわけ、その後に生まれてくる子供ラットの自律神経機能や血圧の変化などが測定されています。

果糖グループから生まれた子供ラットは

● 出生体重が低い
● 血液中の中性脂肪濃度が高い
● インスリン抵抗性が強い

ことがわかりました。
インスリン抵抗性とは、血糖値を下げるホルモンであるインスリンが効きにくくなり、血糖値が下がりにくく、これが進行すると糖尿病になる状態のことです。

また、果糖グループから生まれた子供ラットでは

● 圧受容体反射機能の低下
● 血圧が高い

こともわかりました。
圧受容体反射機能とは、血圧の変動に対して、脈拍数などをコントロールすることで血圧を一定に保つための機構であり、自律神経機能を見るための機能です。
これが障害されることは、自律神経機能障害を意味し、自律神経機能が障害されることで、さまざまな心血管疾患が生じてくると考えられています。

結論として、
親の果糖摂取量が多いと

● 生まれてくる子供の体格が小さくなりやすい
● 将来糖尿病に発展する可能性が上がる
● 将来心臓血管疾患に至る可能性が上がる
● 自律神経失調になりやすい

ということが示唆されました。

3. 私の考え

これまで自分が摂取してきたもののせいで、生まれてくる子供にまで影響があることは大変重要な情報です。

近年、医学が発展してきているにもかかわらず、糖尿病や心臓血管疾患、自律神経失調を訴える人が増えてきています。

これは自分の食生活の悪さもありますが、親世代が摂取してきた栄養にも関係がありそうです。

今後生まれてくる子孫が元気に過ごすことができるようにするためにも、これから自分が摂取する食材についてきちんと考える必要があります。

私の考えは、今回の研究結果があるから、フルーツなどをいっさい取るなというものではありません。
フルーツにはビタミンやミネラル、食物繊維なども含まれているため、必要な栄養素もたくさん得ることができます。
ただし、食べ過ぎには注意が必要です。

なので、食後のデザートとしてフルーツをいただくのが良いのではないかと考えています。

一方で、果糖ブドウ糖液糖などをふんだんに使用した加工食品はできるだけ避けた方が良いでしょう。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

まにわクリニックでは、血液検査をはじめとしたさまざまな検査と問診から、患者様の状態を把握し、栄養面、運動面、睡眠などの生活習慣のサポートを行なっています。
体調が気になるかた、健診で引っかかってしまった、今の自分の状態が気になるなど、遠慮なくご相談ください。

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