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2023.09.08
- 院長ブログ
あなたの老化度を知るために!血管年齢編
みなさん、こんにちは。
まにわクリニック院長の馬庭です。
あなたは実年齢、体内年齢 どちらを重要視しますか。
私は断然体内年齢です。
おなじ50歳の人が2人いた場合、体内年齢が若い人は見た目が若々しく、活力に満ち溢れています。
一方体内年齢が高い人は、見た目も老けており、どこか弱々しく、病気もしがちです。
今回は自分の老化度を知るためのシリーズ第5弾!
血管年齢編です。
1. バランスよく歳をとることが重要
よく「見た目が若い」
と言われる方いらっしゃいますよね。
老けて見える人と、若く見える人。何が違うのでしょうか?
それは、
体内年齢
です。
おなじ実年齢でも、体内年齢の若い方のほうが若々しく、活気に溢れています。
では、なぜ体内年齢に違いがでるのでしょうか?
原因は臓器やホルモン、神経などの老化のバランスに違いがあるからです。
体内年齢の若い方は、バランスよく歳を重ねていきます。
一方体内年齢が高くなるかたは、バランスがくずれています。
どれか一つでも老化が極端に進行してしまうと、他の臓器もそれに引きつられ老化していきます。
2. 血管が老化するとは
若い方の血管の特徴は
しなやか
伸び縮みがスムーズ
しっかりと血液を送ることができる
などがあります。
血管自体が柔らかいのでしなやかさがあり、伸び縮みがスムーズなので、血圧が上がりすぎず、必要なときには血圧が下がりすぎないように縮んで血圧を維持してくれます。
血管の中(内腔)も保たれているため、しっかりとカラダの隅々まで血液を送ることができます。
では、血管が老化するとどうなるのでしょうか?
1つ目の変化は、血管のしなやかさが失われ、硬くなっていきます。
そう、いわゆる「動脈硬化」と呼ばれるものです。
血管が硬くなるので、伸び縮みがスムーズにいかず、必要以上に血圧が上がりすぎてしまう高血圧を起こしたり、立ち上がったときに血圧が維持できず、立ち眩みなどの原因になります。
2つ目の変化は、血管の壁が脆くなるという変化です。脆くなった血管の壁は破れやすかったり、コブになりやすくなったりします。そのために出血をしたり、瘤(コブ)を形成していきます。
3つ目の変化は、血管の壁に脂質(あぶら)が蓄積したり、カルシウムの塊が蓄積(石灰化)し、血管の内腔が狭くなっていきます。そのために血液を必要な場所に十分送れなくなっていきます。
3. 血管が老化すると・・・
血管が老化するとどうなるのでしょうか?
先にも少し触れましたが、血管が硬くなることで
「高血圧」
「ふらつき」
などを起こしやすくなります。
血管が脆くなると出血やコブになりやすくなるため
「脳出血」
「くも膜下出血」
「大動脈瘤」
「大動脈解離」
などを起こしやすくなります。
脳出血やくも膜下出血を起こすと、脳に永続的なダメージを残すばかりではなく、最悪死にいたります。
大動脈瘤とは、心臓からでた大きな動脈のことで、気づかない間にコブを形成し、最終的には破裂してしまいます。破裂すると突然死に至る可能性もあります。
大動脈解離とは、大動脈に壁の一部が裂けて激痛が走り、こちらも最悪死に至ります。
血管の中身が狭くなることで、血流が制限され
「脳梗塞」
「狭心症、心筋梗塞」
「下肢閉塞性動脈硬化症」
「網膜症」
「慢性腎臓病、透析」
などを起こす可能性があります。
いずれの病気も寿命を縮めたり、生活の質を極端に下げてしまったりします。
恐ろしいですよね。
4. 血管が老化する原因とは
では、血管の老化を進める原因とは何でしょうか?
原因は1つであることはほとんどなく、以下に挙げるような原因が重なり、お互いに悪影響を及ぼし合うことで老化が進んでいきます。
① 酸化ストレス
簡単に言うと、カラダのサビです。酸化ストレスは血管に限らず全身を老化させる原因となります。酸化ストレスがあると、以下に述べる糖化ストレスや炎症も悪化させます。
② 糖化ストレス
カラダのコゲです。血糖が高くなったり、糖化した食事をすることによってカラダに蓄積していきます。タンパク質や脂質の性質が変化をしてしまいます。
一度糖化が貯まると、なかなかカラダの外に出ていかなくなります。
③ 炎症
異物や病原体を排除するためには炎症は必要な反応です。しかし、これが数ヶ月、数年にわたり慢性に続くことでカラダは傷つき、老化していきます。
熱が無いからといって炎症が無いことにはなりません。一般的な検査では炎症を見つけることが出来ない場合も多く存在します。
④ 有害重金属
日本ではあまり注目されていませんが、日本は近隣諸国から排出される物質の影響を受けており、大気や水質汚染から様々な有害重金属に暴露されています。
これらの重金属がカラダに蓄積することで、血管病を含めた様々な病気になりやすくなることが示されています(Rajagopalan S, et al. N Engl J Med 2021;385:1881-92)。
5. 血管年齢を知るには
ではどうやって自分の血管年齢を知れば良いのでしょうか。
オススメの検査としては
ABI/CAVI
血管超音波(エコー)検査
があります。
ABI/CAVIとは、両手両足の血圧を同時に測定することによって血管の硬さをはかり、血管年齢を算出することができます。
定期的にチェックすることで、自分の血管年齢がどのくらいの速度で進行しているのかや、自分が取り組んだ対策によってどの程度若返ったかが分かります。
血管超音波では、血管の壁の厚さを測定したり、内腔が狭くなっていないかを評価することができます。全身をくまなく超音波で検査することはできませんが、ある程度全身の血管の評価をすることができます。
6. 対策
ではどのように対策すればよいのでしょうか。
まずは、しっかりと自分の血管年齢を把握することが重要です。
状況によっては、さらなる検査やおくすりの服薬が必要になってきます。
それ以外の対策としては
食事、生活習慣の改善
血糖を上げすぎない食事内容が重要です。よく噛んでゆっくりとたべる、野菜から食べる、加工食品をできるだけ控える、腹八分目に留め、お腹が空く場合は一口サイズの補食をおこなうなどがオススメです。
運動をする
習慣の無い方には酷かもしれませんが、散歩やヨガ、ジョギング、軽めのスポーツなどは血管年齢維持に重要です。
特に食事直後の運動は血糖のコントロールにも有用です。
マグネシウムやカリウムなど不足しがちな必須ミネラルを補給する
血管を硬くする原因の1つにカルシウムとマグネシウムのバランス異常が挙げられます。多くはマグネシウム不足が認められます。海藻、豆類、ナッツ、干しエビ、干し椎茸などがオススメ食品です。
カリウムは過剰なナトリウム(塩)を体外に排泄してくれるため、血圧管理に有用です。野菜などをしっかりと食べることがよいでしょう。
キレーション点滴
日本ではまだまだ知られていない治療ですが、過剰に溜まったカルシウムや有害金属を体外に排泄するための点滴療法です。
アメリカでは、心筋梗塞などの血管病の二次予防として有効性が証明されており、人気の点滴となっています。
特に血糖のトラブルをお持ちの方にはオススメの治療となっています。
ただし保険診療外であり、自費の治療となります。
いかがでしたでしょうか?
最後までお読みいただき、誠にありがとうございます。
箕面・船場・千里中央・吹田・豊中にある まにわクリニックでは、若々しいカラダを作りたい方に対して、さまざまな検査や栄養サポート、サプリメント処方、点滴療法を行っております。
無料相談も行っています。自分の体内年齢が知りたい方、興味のある方、実際に治療を受けてみたい方など、お気軽にご連絡ください。