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2023.06.30

  • 健康

肌荒れの原因は腸にある

みなさん、こんにちは。まにわクリニック院長の馬庭です。

年齢問わずお肌のお悩みの方は多いのではないでしょうか。
ニキビ、肌荒れ、湿疹など、肌のトラブルは多岐にわたりますが、その原因が「腸」にあると言われたら、みなさんどう思いますか?
「腸と肌は関係ないのでは」と思われた方も多いのではないでしょうか。
今回は、腸と肌の意外な関係について解説します。

1. 腸の役割

肌荒れ原因

みなさん、腸はどのような働きをしているかご存知ですか。

イメージとしては、「食べたものを消化するところ」「栄養を吸収するところ」「便をつくるところ」
などが挙げられるのではないでしょうか。

もちろん食べたものをカラダに吸収させるために、消化酵素をだし、食物を細かく分解し、カラダに吸収させ、残ったものを便として排泄させるための臓器です。

しかし、腸の働きはそれだけではありません。

● 異物や病原体、未消化の食物が体内に入らないようにバリアをしている
● 脳内の神経伝達物質を調節している
● カラダ全体の免疫を調節している

など、さまざまな働きがあります。

腸が脳や免疫に関与するの?と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
近年の報告では、腸が脳と情報のやりとりを行っていることや、腸がカラダの免疫応答の調節などを行っていることが示されています。

その時に重要になるのが、「腸内細菌」です

2. よく聞く腸内細菌とは

肌荒れ原因

ヒトの腸には約1000種類、100~1000兆個にもおよぶ腸内細菌が生息しています。ヒトのカラダを構成する細胞が約37兆個と言われているので、どれだけ多くの細菌が腸に存在しているのかおかわりいただけるのではないでしょうか。

ヒトの腸内細菌には大きく分けると3つのグループで構成されています。

「善玉菌」
「悪玉菌」
「日和見菌」

の3つです。日和見菌とは、普段は特に悪さをせずに様子を見ている菌です。しかし免疫力が低下したり、腸内環境が悪化したりすると悪性化してカラダに悪さをするようになってしまいます。

これらの菌はお互いに密接に関係をもち、うまくバランスを取りながら腸の壁にびっしりと張り付いています。

このような状態は「腸内フローラ」と呼ばれたりします。

近年の報告では、腸内に多種多様な細菌が存在することが健康維持に重要とされています。
逆に、生活習慣の乱れや抗生剤の使用、ストレスなどによって細菌の多様性が失われることで、悪玉菌が増えたり、日和見菌が悪性化して、糖尿病やメンタル不調を含め、さまざまな疾患を引き起こすことが報告されています。

3. 腸内細菌がわたしたちの腸を守っている

肌荒れ原因

1000兆個と言われる腸内細菌は、わたしたちのカラダの中でさまざまな仕事をしてくれています。

食べ物から摂取した食物繊維は、わたしたちが持っている消化酵素では分解できません。
ビフィズス菌をはじめとする善玉菌は食物繊維をエサにして、短鎖脂肪酸をつくってくれます。
短鎖脂肪酸は私たちの腸の栄養源であり、元気よく動いたり、毒素が入ってこないように粘膜のバリアを形成してくれます。

また、エネルギーを作るために必要なビタミンB群も腸内細菌によって作られ、私たちのカラダに供給してくれています。

腸はさまざまなホルモンも作っており、これが脳に影響を与えていることも報告されています。
なので、腸内細菌のバランスが崩れると、腸内環境が悪化しホルモンバランスが崩れ、それがメンタルの不調につながる可能性があります。

4. 腸のトラブルが肌のトラブルを生む

肌荒れ原因

腸内環境が悪化し、腸内細菌叢のバランスが崩れるとどのようなことがおこるのでしょうか。

1つは、善玉菌が減ってしまうため、短鎖脂肪酸やビタミンB群の生産量がへり、腸に十分な栄養が行き渡らなくなります。すると、腸の動きは鈍くなり、毒素や未消化物質を便として外に排除する力が弱まってしまいます。また、腸の修復や再生能力も低下してしまいます。そして便秘や下痢、お腹がはるなどの症状を認めるようになります。

2つ目は、腸に炎症が生じたり、十分な消化酵素が作り出せなくなります。
炎症は腸に限らずカラダを老化させます。慢性的な炎症が「炎症性腸疾患」と呼ばれる病気や「大腸がん」の原因となります。
消化酵素が十分に出ないと、消化能力が低下してしまうため必要な栄養素が吸収出来なくなってしまいます。

3つ目は、悪玉菌が増えたり、日和見菌が悪性化することで、腸の粘膜を乱したり腸を作っている細胞同士に隙間を作っていきます。

腸の細胞同士に隙間ができるとどうなるのでしょうか。

普段私たちの腸は、毒素や消化しきれていない食べ物のカスが体内に入らないようにブロックしてくれています。
しかし、腸の細胞同士に隙間が生じると、本来入ってこない毒素、病原体、未消化物質が体内に侵入し、炎症を起こしたり、免疫反応によってアレルギーを起こしたりしていきます。

そう、これが食物アレルギーや肌のトラブルを引き起こすのです。

このような腸の状態のことを「腸もれ【リーキーガット】症候群」と呼んでいます。

なので、お肌にトラブルをお持ちのかたは、腸にトラブルを持っているのです。

5. 腸を整える

肌荒れ原因

では、腸を整えるためには何をしたら良いのでしょうか。

まずは、精製食品、精製砂糖、人工甘味料などを控えることです。

パンや麺類よりはお米(特に全粒穀物)がおすすめです。
発酵食品で善玉菌を整えることもよいでしょう。

野菜を中心とした食物繊維をしっかりととって善玉菌のエサを増やしていきましょう。

また、近年不足しがちなタンパク質をしっかりととって、腸が再生できるようにしましょう。

それ以外におすすめの栄養素は

● ビタミンA
● ビタミンD
● 亜鉛

などが挙げられます。
プロバイオティクスやプレバイオティクスなどのサプリメントを使用するのもよいでしょう。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

食事やサプリメントなどを使用して、しっかりと腸内環境を良好な状態で維持したいものですね。お肌にトラブルをお持ちの方は、実は腸が悪いかもしれません。
まにわクリニックでは、栄養サポート、サプリメントのご提案、より詳しい腸内環境のチェックなどを行っております。気になるかたは一度ご相談ください。

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