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2025.11.03

  • 健康

なぜか続く身体の不調・・・それ、体内に溜まった”有害重金属”のせいかも!?今すぐ始めるべき「デトックス」戦略

その「パフォーマンス低下」、年齢のせいだけと諦めていませんか?

みなさまこんにちは。まにわクリニックの馬庭です。
様々な場面でパフォーマンスが求められる今の時代において、自身のコンディション維持は最重要課題の一つでしょう。
質の高い睡眠、バランスの取れた食事、定期的な運動──。
健康維持のために様々な取り組みをされているにも関わらず、

● 「どうも疲れが抜けきらない」
● 「以前のような集中力が続かない」
● 「原因はわからないが、漠然とした身体の不調を感じる」

といったお悩みの方も多いのではないでしょうか
人間ドックや健康診断では「特に異常なし」と言われ、「もう若くないから仕方ない」と諦めかけているかもしれません。
しかし、その原因不明の身体の不調、もしかしたら体内に蓄積した「有害重金属」の仕業かもしれません。
今回は、予防医学の観点から、なぜ有害重金属が私たちのパフォーマンスに影響を及ぼすのか、そして知っておくべき「デトックス」の真実について、専門的な知見に基づき、分かりやすく解説していきます。

1. 「年のせい」では片付けられない。その慢性的な身体の不調、ありませんか?

「最近、どうも頭がスッキリしない」
「重要な会議で、以前のような鋭い判断が鈍っている気がする」
「十分寝ているはずなのに、朝から疲労感が抜けない」
年齢を重ね要職に就かれたり経営などを行っている方にとって、このようなパフォーマンスの低下は深刻な問題です。多くの場合、これらは「加齢」や「ストレス」のせいとして見過ごされがちです。
もちろん、年齢やストレスも要因の一つではあります。しかし、様々な健康法を試しても改善が見られない場合、私たちは目に見えない「体内環境の汚染」に目を向ける必要があります。
海外ではこうした原因不明の身体の不調の背景に、生活習慣病とは異なる「環境要因」、その中でも有害重金属の蓄積が関わっている可能性が指摘され始めています。
ただ、残念ながら日本ではまだまだ認知されていない現状があります。

2. あなたの不調の原因?「有害重金属」とは何か

「重金属」と聞くと、工業地帯の公害などをイメージされるかもしれません。しかし、「有害重金属」は、私たちが思う以上に身近な存在です。
有害重金属とは、生物の体内において、たとえ微量であっても蓄積することで、正常な生理機能に悪影響を及ぼす可能性のある金属類の総称です。

2-1. 特に注意すべき代表的な有害重金属

私たちの身体は、亜鉛、鉄、銅といった「必須ミネラル」を必要としますが、以下のような金属は「有害」とされています[1]。

● 水銀 (Hg): 主に大型の魚介類(マグロ、カジキなど)の食物連鎖によって蓄積されます。神経系への影響が懸念されます[2]。
● 鉛 (Pb): かつては水道管や塗料、ガソリンに含まれていました。現在も古いインフラや一部の製品に残存している可能性があります。
● カドミウム (Cd): 喫煙(タバコの煙)や排気ガス、一部の食品(米や野菜など)を通じて土壌から吸収されることがあります。
● ヒ素 (As): 汚染された井戸水や、一部の海産物(ひじきなど)に含まれることがあります。

2-2. なぜ私たちは有害重金属を避けられないのか?(日常の侵入経路)

これらの有害重金属は、現代社会で生活する上で完全に避けることは困難です。

● 食事: 最も大きな経路の一つです。特に水銀は、魚介類を好む日本人にとって注意が必要です。厚労省も妊婦に対してマグロの摂取量を提示しているくらい注意が必要です。
● 水: 古い水道管(鉛)や、地域によっては井戸水(ヒ素)からのリスクがあります。
● 大気: 工場の排気や黄砂などに含まれる金属類を吸い込む可能性があります。
● その他: 喫煙(カドミウム)、一部の歯科治療材料(アマルガム ※水銀を含む)など、侵入経路は多岐にわたります。

問題は、これらの有害重金属が、体内でエネルギーを生み出す「必須ミネラル」と構造が似ているため、体内に取り込まれやすく、一度入ると排出されにくい性質を持つことです。

3. 有害重金属の蓄積が引き起こす「身体の不調」のサイン

では、有害重金属が体内に蓄積すると、具体的にどのような身体の不調を引き起こすのでしょうか。
重要なのは、これらの金属が「細胞レベル」で機能障害を引き起こす点です。

3-1. エネルギー産生への影響(慢性疲労、倦怠感)

私たちのエネルギーは、細胞内の「ミトコンドリア」という細胞内の小器官で作られています。有害重金属は、このミトコンドリアの働きを直接的に阻害することが知られています[3]。

エネルギー産生(ATP産生)の効率が低下すれば、どれだけ休息をとっても「ガス欠」のような状態が続きます。これが「原因不明の慢性疲労」や倦怠感の一因となる可能性があります。

3-2. 神経系への影響(集中力低下、イライラ、ブレインフォグ)

特に水銀や鉛は、神経細胞にダメージを与えやすいとされています。

● 思考がまとまらない(ブレインフォグ)
● 集中力や記憶力の低下
● 理由のないイライラや気分の落ち込み

これらは、重要な場面における判断力や対人関係にも影響を及ぼしかねません。有害重金属は、私たちの「脳のパフォーマンス」にも静かに影を落とすのです。
他にも、免疫機能の低下、ホルモンバランスの乱れなど、有害重金属の蓄積は、様々な身体の不調の引き金となる可能性を秘めています。

4. 自分の「蓄積レベル」を知る方法

「自分も有害重金属が溜まっているかもしれない」と不安に思われたかもしれません。
幸いなことに、現代の予防医学では、体内にどの程度の有害重金属が蓄積しているかを客観的に測定する方法があります。

4-1. 医療機関で受けられる検査

に以下のような検査が用いられます。

1. 毛髪ミネラル検査:
比較的手軽に受けられる検査です。髪の毛には過去数ヶ月間のミネラルの蓄積状態が反映されるため、長期的な蓄積傾向を見るのに適しています。

2. 尿中重金属検査:
現在の排出状況を反映します。特に「キレート剤」という薬剤を投与した後に尿を採取する「チャレンジテスト(負荷試験)」は、体内に「貯蔵」されている有害重金属の総量を推定するのに有効とされています。ただし、無理やり金属を排泄させるため、体調を崩す場合があります。

3. 血液検査:
主に「現在」体内に流入している、あるいは血中を循環している金属の量を測定するのに使われます。主に急性中毒の際に実施されます。今回のように慢性的な暴露・蓄積の場合は血液中にほとんど存在していないため、体内の蓄積を見るには不向きとなります。

4. オリゴスキャン:
手のひらに特殊な光を当てることによって、体内に蓄積している金属を測定することができます。針で指すこともないため、痛みは伴いません。結果は1分程度で出てきます。

4-2. 検査でわかること、その解釈の重要性

これらの検査により、「どの金属が」「どの程度」蓄積しているかの傾向を掴むことができます。

ただし、重要なのは「検査結果の解釈」です。
例えば、毛髪検査で数値が低い場合でも、それは「体外に排出する力(デトックス力)が弱まっている」ために髪の毛に出てこない、という可能性も考慮する必要があります。
数値だけを見て一喜一憂するのではなく、ご自身の身体の不調やライフスタイル(食生活、喫煙歴、歯科治療歴など)と照らし合わせ、総合的に判断できる専門家の知見が不可欠です。

5. 医師が推奨する「有害重金属デトックス」の基本戦略

もし体内に有害重金属の蓄積が疑われる場合、どのような「デトックス」戦略を取るべきでしょうか。

デトックス(解毒)とは、体内の有害物質を無毒化し、体外へ排出するプロセスを指します。基本は「①入れない(減らす)」ことと「②出す(促す)」ことの2本柱です。

5-1. 戦略1:侵入を「減らす」(デトックスの第一歩)

まずは、これ以上有害重金属を体内に取り込まないよう、生活習慣を見直すことが最優先です。

● 食生活: 水銀蓄積のリスクがある大型魚(マグロ、カジキなど)は、週1回程度に留め、イワシやサバなどの小型青魚を選ぶ。
● 水: 浄水器(高性能フィルター)を設置し、水道水中の鉛やその他の不純物を除去する。
● 禁煙: カドミウムの最大の摂取源である喫煙は、可能であれば避けるべきです。
● 腸内ケア:腸は私達が口から取り込んだ物質を吸収したり、体内に入らないようにしてくれている臓器です。腸内環境が悪化すると、普段は体内に入りこまない有害な物質が侵入しやすくなってしまいます。

5-2. 戦略2:排出を「促す」(キレーションと栄養アプローチ)

体内に蓄積してしまった有害重金属を積極的に排出する方法です。

● キレーション治療:
専門の医療機関で行われる高度なデトックス法です。DMSAやEDTAといった「キレート剤」を経口または点滴で投与し、有害重金属と結合させて尿中への排出を促します[4]。これは医師の厳格な管理下で行う必要があります。

● 栄養アプローチ:
私たちの身体には、もともと「デトックス機能」が備わっています(主に肝臓)。この機能をサポートする栄養素を積極的に摂取することが重要です。
グルタチオン: 「解毒の王様」とも呼ばれる強力な抗酸化物質。
α-リポ酸: グルタチオンの働きを高め、水銀などの排出を助けるとされます。
亜鉛、セレン、マグネシウム: 有害重金属の毒性を軽減し、排出を助ける必須ミネラル。

5-3. 日常で取り入れたい「デトックス」習慣

医療機関での治療と並行し、日々の生活でもデトックスを意識しましょう。

食物繊維: 水溶性・不溶性の食物繊維(野菜、海藻、きのこ類)は、腸内で有害物質を吸着し、便として排出するのを助けます。
良質なタンパク質: 肝臓の解毒酵素はタンパク質から作られます。
適度な発汗: 運動やサウナによる発汗は、微量ながら皮膚からの有害重金属排出経路となります。
腸内環境: 腸内環境が悪いと、一度排出したはずの有害物質が再吸収されてしまう(腸肝循環)ため、腸を健康に保つことも重要です。

6. まとめ:最高のパフォーマンス維持のために、今こそ「デトックス」という選択を

原因がはっきりしない慢性的な身体の不調やパフォーマンスの低下。それはもしかすると、現代社会を生きる私たちが避けられない「有害重金属」の蓄積による、身体からのSOSサインかもしれません。

ご自身の身体の状態を客観的に把握し、不要なものを排出する「デトックス」というアプローチは、病気の予防はもちろん、あなたのパフォーマンスを長期的に維持・向上させるための、極めて合理的な「自己投資」と言えるのではないでしょうか。

「年のせい」と諦める前に、一度、ご自身の「体内環境」に目を向けてみてはいかがでしょうか。

7. 当院のおすすめ

この記事を読んで、「自分の身体の不調と有害重金属の関連性について、もっと詳しく知りたい」「専門的な検査を受けてみたい」と思われた方。
まにわクリニックでは、有害重金属検査(毛髪・尿検査、オリゴスキャンなど)の実施や解説、実際のデトックス治療を行っています。
単なる検査だけでなく、お一人おひとりのライフスタイル、食習慣、体質を考慮した上で、最適なデトックスプラン(栄養指導、サプリメント提案、キレーション治療の相談など)をオーダーメイドでご提案します。

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8. 参考文献

[1] Järup, L. (2003). Hazards of heavy metal contamination. British medical bulletin, 68(1), 167-182.
[2] (厚生労働省) 「これからママになるあなたへ お魚について知っておいてほしいこと」
[3] Goyer, R. A. (1995). Nutrition and metal toxicity. The American journal of clinical nutrition, 61(3), 646S-650S.
[4] (特定非営利活動法人 日本キレーション治療普及協会) 「キレーション治療とは」

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